設計事務所で建築士として働いて、実績を積んでいくと、独立することを考える方も多くいらっしゃるかと思います。
「設計事務所で独立するにはどうすればいいか」や「やっておくべきこと」について説明していきます。
また設計事務所の仕事の取り方について紹介し、設計事務所を独立するメリット・デメリットについて整理します。
そして設計事務所で独立した場合の年収について説明し、独立する際の手続きについても解説していきます。
建築士以外の資格と組み合わせることで、収入アップができることについても紹介していきます。
設計事務所で独立することに興味がある方は、ぜひ最後までお読みください。
設計事務所で独立する際に、やっておくこと
設計事務所で独立する際にやっておくことは、以下のようなことがあります。
- どんな方向性で独立するか決めておく
- 人脈を作る
- 集客の準備をする
設計事務所で独立する際にやっておくべきことを、それぞれ説明していきます。
どんな方向性で独立するか決めておく
設計事務所で独立する際は、どんな方向性で独立するか決めておく必要があります。
設計事務所の持つ方向性というものを決めていく必要があるのです。
新築の需要が減ってきている今、コンセプトをしっかりと持ち、消費者に対してどのような設計をするのかをわかってもらえるようにする必要があります。
どのようなデザインや素材を使って設計していくのかということの方向性を決めていきます。
人脈を作る
設計事務所で独立する際は、人脈を作っておく必要があります。
同じ建築業界内での人脈があれば、独立後も仕事を紹介してもらえる可能性があります。
そして独立した先輩との人脈も作っておけば、どのように独立を進めて行ったらいいのかや、問題に合った時の相談に乗ってもらえることもあります。
そして多くの仕事が入ってきて、自分で処理できなくなってしまった時には、他の設計事務所に振ることもできます。
人脈を形成しておけば、自分やその他の人の問題を解決できる可能性が高まっていきます。
集客の準備をする
設計事務所を独立する前に集客の準備をしておく必要があります。
どんなにすばらしいデザインや設計ができたとしても、集客できなければ収入は全くありません。
そして仕事が入ってくるまでには、ある程度の時間が必要なため、独立する前にあらかじめ集客の準備をしておくと良いでしょう。
人脈を作っておいたり、ホームページを作っておくことは事前に可能です。
SNSを開設して、フォロワーを増やしておくということもできるでしょう。
設計事務所の仕事の取り方
会社で働いてる時には、設計事務所で独立した場合どうやって仕事を取っていくのか、イメージしにくいかもしれません。
個人の設計事務所で独立した場合に、集客する方法は、以下のようなものがあります。
- 人脈からの紹介
- ホームページ
- SNS
- コンペ
集客する方法は、できるだけ複数持っておき、集客の手段を持っておくことが大事です。
設計事務所の仕事の取り方について、それぞれ説明していきます。
人脈からの紹介
設計事務所で独立する際の集客の方法1つ目は、人脈からの紹介です。
会社で働いてから独立して、一番はじめに仕事が入るのが、人脈からの紹介です。
まだ独立した設計事務所の実績はなくても、それまでの仕事を知ってくれている人であれば、仕事を振ってくれる可能性があります。
あらかじめ会社にいる時から、会社や独立した先輩などとのコネクションを作っておくことはとても大切です。
独立した先輩とのつながりを作っておけば、その先輩の仕事が増えてきた時に仕事を振ってくれるかもしれません。
ホームページ
設計事務所で独立する際の集客の方法2つ目は、ホームページを制作するということです。
スマートフォンで情報を取得する人が増えてきた中、新しい注文住宅や新築に関する情報をスマートフォンから取得する人がいます。
設計事務所を独立する際のデザインやコンセプトなどをホームページに公開して知ってもらうことはとても大切です。
注文住宅や新築住宅、リノベーションなどのキーワードで自分の設計事務所のホームページが上位表示されれば、仕事が入ってくる可能性が出てきます。
リスティング広告をすれば、ホームページができてすぐに集客も可能です。
h3SNS
設計事務所で独立する際の集客の方法3つ目は、SNSの活用です。
現在、住宅を建築する際にもSNSから情報を取得している人が増えてきています。
ホームページだけでなくSNSを使って、自分の設計事務所のデザインや設計コンセプトなどを広げていくことはとても大切です。
自分のデザインやコンセプトを気に入ってもらえれば、SNSを通してファンが作られていきます。
そしてファンがいつか、自分の家を建てるときには、この建築士にお願いしようという気持ちになるのです。
SNSはデザインや設計のコンセプトを投稿するだけでなくイベントの告知などにも活用できます。
コンペ
設計事務所で独立する際の集客の方法4つ目は、建築コンペに参加するということです。
建築コンペで採用されれば、仕事の受注が可能になってきます。
コンペに負けてしまえば収入にはなりませんが、コンペに通った場合には実績と収入の両方が入ってくることになります。
建築コンペには美術館や公共施設の大規模なプロジェクトから、小規模な建築まで様々なコンペが存在します。
インターネットで建築コンペを調べれば、多くのコンペが出てくるのでデザインや設計に自信のある方は応募してみると良いでしょう。
設計事務所を独立するメリット
設計事務所を独立するメリットの1つ目は、収入が上がる可能性があるということです。
会社員の場合は給料が収入ですが、独立すると全て自分の収入になります。
そして建築家としての名前が売れれば、大きな収入を得ることも可能です。
設計事務所で独立するメリット2つ目は、自分の裁量で仕事ができるということです。
休日をいつにするかや、1日の仕事量など自分の自由に仕事ができます。
例えば、子供の参観日や運動会などに参加するために仕事を休むことも可能です。
そして1日の仕事量も、稼ぎたい時には頑張って仕事ができますし、休みたいときに自由に休めます。
仕事を受ける内容や量も、自分の裁量で決められます。
設計事務所を独立するデメリット
設計事務所を独立するデメリットは、建築設計以外の仕事も増えてくるということです。
個人事業主であっても、会社を設立した場合であっても、例えば、税務に関する処理が必要になってきます。
税理士に依頼すれば自分の仕事はなくなりますが、その分、費用の負担が出てきます。
自分で申告する場合には税務に関する知識が必要となってきます。
また社員を雇う場合には、人件費もかかるということを覚えておく必要があります。
従業員として働いていた時には考えなくて良かった固定費というものも考えながら経営していく必要があります。
設計事務所で独立した場合の年収
設計事務所の会社で働いてる人の平均年収は、650万円程度ですが、独立するとそれ以上が狙えます。
有名建築家になれば億単位で稼ぐことも可能になるため、夢のある仕事といえるでしょう。
しかし経営がうまくいかなく、仕事が入ってこないと、年収200万から300万円ということも十分にあり得ます。
会社で働いてる時は受注している金額から見て、自分のもらっているお金が少ないと感じ、独立すれば収入が増えると考えることがあるかもしれません。
しかし実際には単純に増えるものではなく、経費などを含め、それだけの受注を作るためには、多くの労力とお金がかかっているということを知っておく必要があります。
今働いている会社と同じ状況を作れれば、収入は大幅に増えていくでしょう。
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設計事務所で独立する際の手続き
設計事務所で独立する際の必要な手続きについて、紹介していきます。
建築士事務所の登録
設計事務所を独立する際は、建築士法23条によって、事務所登録する必要があります。
事務所登録を怠って独立した場合は、罰則があるためしっかりとしておきましょう。
事務所登録の有効期限は、5年と決められているため、5年ごとに更新手続きが必要です。
例えば、手数料は、一級建築士事務所登録の場合、2万円弱、二級または木造建築士事務所登録手数料は、1万円少しかかります。
管理建築士
さらに、設計事務所で独立する際に、事務所には、常勤の管理建築士を一人以上置く必要があります。
管理建築士になるには、建築士事務所に所属し、建築士として3年以上の設計などに従事し、管理建築士講習を受けるとなれます。
設計事務所で独立する際には、管理建築士を置くようにしましょう。
そのほかの資格と組み合わせることで収入アップ
設計事務所を独立する際に、建築士以外の資格と組み合わせることで、幅が広がり、設計事務所で請け負える仕事が増えていきます。
他の資格としては、インテリアコーディネーターがあります。
インテリアコーディネーターは、住まいとインテリアに関するスペシャリストで、建築だけでなく、家具や住宅設備などを適切に配置できるようになります。
建築士とインテリアコーディネーターの資格で、住居空間を総合的にプロデュースしていきます。
2つ目の資格は、宅地建物取引士です。
宅地建物取引士は、不動産に関する税金や法律のスペシャリストです。
建築士試験にも出てくる建築基準法など共通の内容もあり、建築士資格を持っている人は取り組みやすいです。
建築と法律両方に通じる設計事務所になり、依頼しやすくなってきます。
宅地建物取引士の資格を合わせて持つことで、売上をアップさせられます。
3つ目の資格は、1級建築施工管理技士です。
1級建築施工管理技士は、施工過程における施工計画や管理、品質管理などを行っていく資格です。
1級建築士は、設計管理のスペシャリストで、1級建築施工管理技士は、施工に関するスペシャリストです。
両方の資格を持つことで、設計から施工まで通して請け負うことが可能になってきます。
【まとめ】設計事務所を独立する際は、ぜひご相談を!
会社で建築士としての実績が出てきた場合、独立して、収入を上げたいと考える方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。
設計事務所で独立する際にやっておくことは、以下のようなことがあります。
- どんな方向性で独立するか決めておく
- 人脈を作る
- 集客の準備をする
設計事務所で独立する準備ができたら、実際に会社を設立していきます。
会社設立に関して、分からないことがある場合は、会社設立について詳しい専門家に相談するのがおすすめです。
当社では、土日祝日、平日夜間でも24時間相談受付中です。
会社設立・税務に関して、納得いくまで何度でも相談できます。
個人事業主と会社設立どちらにしたほうがいいのかの相談もできます。
対面のみならず、オンライン面談やLINEでも相談可能です。
そして、いざ会社を設立する場合は、多くの必要書類を準備し、手続きが必要です。
実際には、法務局へ登記した後も、税務署などへの手続きなどが多くあります。
合同会社や株式会社設立を一人で進めるのは、大変です。
会社設立は、やはり豊富な経験と知見がある専門家に依頼した方が安心できます。
会社設立のサポートを受ける際に気になるのが、手数料です。
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設立費用は、合同会社の設立の場合には6万円、株式会社設立の場合は20万2,000円から行えます。
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