さまざまな働き方が広がる中で、コンビニ経営での独立を考える人が増えています。
コンビニは私たちの生活を支える重要なお店であるため、需要の高さを踏まえて「独立すれば成功するのではないか」と考えるのでしょう。
事前に知識さえ持っていれば、コンビニ経営で独立する事は難しくありません。
今回は独立するにあたって知っておきたいポイントや実際に独立する場合の流れについてご説明します。
コンビニ経営で独立すべきか
「コンビニの経営は儲からないのではないか」と考える人は一定数いるはずです。
まずはコンビニ経営での独立を考える人に向けて、独立すべきかどうかをご説明します。
コンビニ経営の平均年収は700万円程度
まず、コンビニ経営で独立した場合の平均年収は700万円程度です。
どのようなコンビニを立ち上げるかによって大きな差はありますが、ある程度の年収は期待できます。
なお、国税庁の「民間給与実態統計調査」の結果を参照すると給与所得者の平均年収は433万円です。
税金や社会保険の違いなどを考慮する必要がありますが、平均年収ではコンビニ経営で独立した方が高収入となっています。
ただ、あくまでも平均年収であり、どの程度の年収になるかは本人の努力に左右される部分があります。
中には年収が300万円や400万円のコンビニ経営者もいるようです。
「独立すれば高年収になる」というのは甘い考えで、平均年収が高い裏側には各々の努力が隠れています。
勤務時間については考慮が必要
ご説明したとおりコンビニ経営で独立すると高年収が期待できます。
そのため、「コンビニ経営で独立して稼ぎたい」と考える人は一定数いるでしょう。
ただ、ここで注意してもらいたいのは、コンビニ経営で独立する場合の勤務時間です。
コンビニ経営は長時間労働になってしまう場合があり、時給換算してみることが重要なのです。
例えば、コンビニによっては深夜の従業員が不足しておりオーナーが出勤するケースがあります。
これは一例に過ぎず、状況によっては長時間自分がお店に立ち働かなければなりません。
時給換算すると高収入とは言い難い場合もあるため、その点は認識するようにしておきましょう。
コンビニでの独立を成功させる2つのポイント
コンビニ経営には多くのポイントがあります。
それらの中でも特に重要となるのは以下の2つです。
- どのコンビニを選択するか
- 初期費用を自己資金でまかなえるか
経営にはどのようなポイントがあるのか以下で詳しくご説明します。
独立のポイント1:どのコンビニを選択するか
どのコンビニのフランチャイズに加盟するか検討すべきです。
コンビニの独立が成功するかどうかを決める重要なポイントです。
最近はどのコンビニも商品開発に力を入れています。
そのため、商品力で劣るような状況にはなりません。
ただ、それでもそれぞれのコンビニに得手不得手があるため、その点を考慮してどこにするか決定すると良いでしょう。
また、フランチャイズのロイヤリティについても確認すべきです。
コンビニによってロイヤリティの金額や仕組みが異なっています。
自分の考えているやり方で利益が出る仕組みのコンビニで独立することをおすすめします。
独立のポイント2:初期費用を自己資金でまかなえるか
コンビニは競合が多く独立しても失敗する可能性があるため、万が一に備えた資金計画を持たなければなりません。
独立した後にコンビニ経営をやめても、何かしら生活できる状況にしておくべきです。
就職活動したり別の事業に転身できるだけの資金が必要となります。
そう考えると、初期費用はできるだけ自己資金で賄うべきです。
借入金が多くなってしまうと、万が一の場合に身動きが取れなくなります。
返済で精一杯になってしまう状況は避けなければなりません。
逆に借入金がなく自己資金だけで賄えば、万が一の状況でも身動きがとりやすくなります。
別の事業を興したり就職活動をしたりする余裕が持てるのです。
コンビニ経営で独立するための手順
コンビニ経営で独立するにあたって知っておいてもらいたいポイントについてご説明しました。
最後に実際にコンビニ経営で独立するための流れについて以下のとおりご説明します。
- フランチャイズの情報収集
- 説明会への参加
- 独立に向けた面談
- システムの説明
- 各種契約
- 研修と開業
それぞれについてご説明します。
コンビニ開業手順1:フランチャイズの情報収集
最初にどこのコンビニで独立するのかを考えなければなりません。
コンビニによって特徴が異なっているため、どのコンビニにするかは比較してよく検討する必要があります。
自分のやりたいコンビニのフランチャイズを中心に、他のコンビニについても調査を進めておきましょう。
また、同じコンビニの中でも複数の契約形態が設けられている場合があります。
例えば「店舗を自分で用意するかどうか」「ロイヤリティが高いかどうか」「本部のサポートが充実してるかどうか」などです。
どのコンビニにするかはもちろん、そのコンビニの中でもどの契約形態が適してるのかまで確認しておかなければなりません。
なお、情報収集は各コンビニの公式サイトで確認してみると良いでしょう。
フランチャイズの加盟希望者向けに専用ページが設けられているはずです。
自分では理解が難しい部分はあるかもしれませんが、できるだけ細かく確認していきましょう。
コンビニ開業手順2:説明会への参加
各コンビニはフランチャイズに加入したい人に向けて、オーナー募集の説明会を実施しています。
これに参加してさらに詳細な情報を集めるようにしましょう。
時間があれば複数の説明会に参加して、詳細を比較しても良いでしょう。
ただ、時間的にすべての説明会に参加するのは難しい場合もあるはずです。
その場合は事前に確認しておいた情報を参考に、優先順位をつけて説明会に参加します。
説明会に参加してみると「自分の独立に適したコンビニかどうか」がある程度判断できます。
詳細な説明を受けるまで最終的な判断は下せないかもしれませんが、踏み込んだ説明を依頼するかどうかの切り分けはできるでしょう。
コンビニ開業手順3:独立に向けた面談
申し込み先のコンビニが決定すれば、独立に向けて申し込み手続きをします。
申し込み手続きが受理された後は、担当者による面談を受けなければなりません。
フランチャイズは誰でも加盟できる印象を持たれがちですが、実際には断られる場合があります。
面談で経歴やコンビニ開業を目指した理由などを聞かれるため、ここで適切な対応をしなければなりません。
どんなにコンビニ経営での独立を考えていても、面談で断られては叶わなくなるのです。
なお、面談は複数回行われる場合もあります。
最初は経営者のみの面談で、その後は家族などを含めた面談です。
コンビニ経営は家族にサポートを求める場合があるため、独立に合意してるのかどうかなどを事前に確認されます。
コンビニ開業手順4:システムの説明
面談を踏まえてコンビニ経営が可能だと判断されれば、システムの説明を受けて契約へと進みます。
フランチャイズのシステムはコンビニによって異なるため、どのようなシステムであるのか説明してもらいます。
また、システムは1種類しかない場合もあれば複数の場合もあります。
複数の場合はどのように違うのか必ず理解するようにしましょう。
多くは「店舗を自分で用意するかどうか」など明確な違いがありますが、細かな違いがある場合は質問をして疑問点を解消しておきます。
自分でコンビニとなる物件を保有している場合は、本部の方針などに従って改装します。
改装には時間とお金が必要となるため、計画的に進めるようにしましょう。
また、契約によっては物件を本部に用意してもらいます。
この場合は事前に物件を紹介してもらい、その物件にするかどうかの判断を求められます。
物件について何かしら気になる点があれば、その際に指摘しておきましょう。
独立してからの物件変更は非常に大きな負担となります。
コンビニ開業手順5:各種契約
コンビニの開業に向けて準備が整えば、フランチャイズの契約をします。
詳細について担当者に説明してもらいながら内容を把握するようにしましょう。
基本的に契約作業は自分の求めるタイミングで対応してもらえます。
ただ、申し込みをしてから契約作業が完了するまでには時間を要します。
そのため、独立までのリードタイムには余裕を持つようにしておきましょう。
また、契約が完了してからも手続きや研修などがあります。
そこにかかる時間も考慮して独立までのタイムラインを検討しておくべきです。
コンビニ開業手順6:研修と開業
コンビニを開業するにあたって研修を受けなければなりません。
研修の内容は各コンビニによって異なるため、独立前に確認しておきましょう。
また、期間についても確認しておくべきです。
コンビニ経営で独立するならば、十分なスキルを習得しておかなければなりません。
時間はかかるかもしれませんが、独立に向けてしっかりと準備をしていきましょう。
十分な研修が完了すればコンビニの開業へとこぎつけます。
まとめ
コンビニでの独立についてご説明しました。
コンビニは私たちの生活に必須ともいえるもので、需要が高く独立するとある程度の収入が見込めます。
また、コンビニは独立するための手順が明確になっています。
それぞれのコンビニがフランチャイズに加盟する方法などを公開しているため、公式サイトなどを参照すればすぐに把握できます。
コンビニの種類が多いため比較する必要はありますが、情報収集は難しくありません。
なお、コンビニで独立するにあたって、個人にするか法人にするか検討が必要です。
もし、この点で悩んでしまった場合は経営サポートプラスアルファにご相談ください。
皆さんの状況をヒアリングし、適している方のご案内や法人設立の場合は法人登記のサポートを行います。