会社設立は自分での手続きが可能です。「自分で会社設立なんて難しい」とのイメージが強いかもしれませんが、実際には自分での会社設立は可能です。さまざまなツールやサポートサービスがありますので、それらを利用すれば会社は自分で設立できる時代なのです。
ただ、自分で会社設立できるものの、それはおすすめしないのも事実です。まずは自分でも会社設立はできることをご説明し、それを踏まえて自分での会社設立はおすすめできない理由を説明していきます。
自分でも会社設立は可能な時代
まず、会社設立は自分でもできる時代となっています。あまり会社設立ができるイメージはないかもしれませんが、時代は変化してきています。具体的には以下のような理由から会社設立は自分でできます。
- 会社設立のサポートサービスが存在する
- 法務局などで必要書類や手順が示されている
それぞれ具体的にどのような理由であるのかご説明します。
自分で可能な理由1:会社設立のサポートサービスが存在する
会社設立が自分でできるようになった大きな理由は、会社設立のオンラインサポートサービスが存在するからです。オンライン上でいくつもの情報を入力することで、会社設立に必要な書類作成ができます。そしてその書類を法務局に持っていけば、会社設立ができるようになっているのです。
少々手順を省略した説明ではありますが、オンライン上で必要書類の作成ができるようになっています。「自分で書類を作るのが難しい」とのイメージから「会社設立は自分でできない」と考える人が多いようですが、このようなサービスがありますので、書類作成に関するハードルは下がってきています。
ただ、後述しますが書類作成はできるようになっているものの、内容については自分で決定する必要があります。そのため入力する内容を決定するというのは、自分でやりきるのが難しいというのが事実でしょう。
自分で可能な理由2:法務局などで必要書類や手順が示されている
法務局の公式サイトなどを確認すると、会社設立に必要な書類や手順が示されています。明確な情報がありますので、初心者でも会社設立に向けて何をするべきか把握しやすくなっています。
会社設立は身近な手続きではありませんので「何をすれば良いのか」が分かりにくいものです。しかし、現在は必要な書類などが明示されていますので、必要に応じてその書類について調べるなどすれば自分でも書類の作成ができるようになっています。つまり何をすれば良いのかが分かりやすくなっているのです。
中には自分で作るのが難しい書類が含まれています。とはいえ、何をすれば良いのかは法務局などで確認できますので、時間をかければ自分で対応できないわけではないのです。
自分での会社設立をおすすめしない3つの理由
上記で説明したとおり会社は自分で設立できない状況ではありません。自分で対応するのが難しい部分は多々ありますが、調べながら対応すれば会社設立はできるのです。
ただ、自分で会社設立はできるものの、基本的には自分で対応するのはおすすめできません。その理由を挙げると以下のとおりです。
- 費用面で特段大きなメリットが無い
- 必要な書類が多く準備に時間がかかりやすい
- 専門知識がなければ判断に失敗する要素がある
それぞれの利用について、なぜ自分での会社設立をおすすめしないのかご説明していきます。
理由1:会社設立の費用面で大きなメリットが無い
会社設立を自分でしたい理由が「設立に関わる費用を抑えたいから」と考える人は多くいます。専門家に頼むと多額の費用が発生するため、自分でやった方が安く済ませられるとのイメージがあるのでしょう。
確かに専門家に頼むと依頼費用が発生してしまいます。この費用を抑えて自分で会社設立をし、浮いたお金を開業資金などに回したいとの気持ちは十分に理解できます。
ただ、残念ながら会社設立を自分でしても、必要な費用を大きく削減できるわけではありません。依頼する専門家によって価格設定は異なりますが、節約できても10万円程度だと考えて良いでしょう。そもそも、何十万円や何百万円も費用が掛かるわけではなく、自分で頑張っても抑えられる費用は特段高額なわけではありません。
むしろ高額ではありませんので、自分で対応したほうが費用対効果が悪い可能性が十分にあります。何十時間もかけて会社設立の準備をしても、節約できる金額は少ないのです。時給に換算してみると損をしているかもしれません。
会社設立の前は多くのことを考えなければなりません。そのような状況でちょっとした節約のために必要以上に時間を使うのはおすすめできないのです。
理由2:会社設立に必要な書類が多く時間がかかる
会社設立では多くの書類を用意しなければなりません。設立する会社の種類などによっても異なりますが、10種類以上の書類が必要となるケースが大半です。
そもそも書類の種類が多いですので、書類作成には時間を要してしまいます。自分で作成するのではなく役所に出向いて取得するものも含まれますので、行き帰りに必要な時間なども考えると書類の準備には長い時間が必要となってしまいます。
また、会社設立に必要な書類は私たちの生活に身近なものではありません。会社設立のためだけに専用の書類をいくつも用意する必要があります。専門知識をもって書類作成をしなければなりませんので、それぞれの書類を作成するのに時間が必要となってしまいます。
自分で会社を作るとなると、物量的にも専門的にも時間がかかってしまいます。しかも身に付けた知識は他の用途で役立つわけではありませんので、総合的に考えて自分での会社設立はおすすめできない選択肢となります。
理由3:専門性がなければ判断に失敗する要素がある
会社設立では専門的な知識を踏まえた判断が求められる可能性があります。そのような場面において、会社設立に詳しくない人が自分で判断するのは望ましくありません。
例えば会社設立をする場合、主に株式会社と合同会社の選択肢があります。それぞれにメリットやデメリットがありますので、専門的な知識を踏まえてどちらにするか選択するべきです。専門的な知識がなく自分でイメージだけの判断をするのは避けるべきです。
また、会社設立では様々なことを決めなければなりません。上記以外にも資本金の金額を決定しますし、本店所在地も決定しなければなりません。それぞれについて専門的な観点からポイントがありますので、自分で何も考えずに決定してしまうのは良くないのです。
自分で会社設立ができるのは間違いありません。ただ、自分の知識だけで会社設立をしてしまうと、判断に失敗してしまい後々トラブルの原因となってしまう可能性を生み出してしまいます。
会社設立は自分ではなく専門家に任せるべき3つの理由
繰り返しですが会社設立は自分でも行えます。ただ、総合的に考えると会社設立の専門家に任せるべきです。具体的には以下の理由から専門家に任せるべきです。
- 自分でやるよりも短時間で会社設立が完了する
- 専門知識がなくとも失敗しない
- 会社設立後のアフターサポートを受けられる
具体的になぜ専門家に任せるべきであるのかを具体的にご説明します。
おすすめ理由1:自分でやるよりも短時間で会社設立が完了する
会社設立を自分でやるのではなく専門家に任せると、短時間で会社設立が完了します。専門家は今まで多くの会社設立に関わってきていますので、自分でやるよりも短時間で手続きをしてもらえるのです。
例えば自分で会社設立をすると、書類の作成や作成のための情報収集などで1か月程度必要になる場合があります。仕事をしながら会社設立の準備をしているような人であれば、もっと多くの時間が必要となる場合もあります。
しかし、専門家に依頼すれば、条件には左右されるものの数日で手続きが完了します。土日など手続きに時間を要してしまうような場合でも、1週間もあれば会社設立の手続きを完了してくれます。
このように専門家に依頼をすれば、自分でやるよりも会社設立は早く終わります。そのため基本的には専門家へ依頼するのがおすすめです。
おすすめ理由2:会社設立の専門知識がなくとも失敗しない
会社設立では専門的な知識が必要であると説明しました。自分で勝手に判断をするのではなく、専門的な知識を踏まえて判断するべき場面があるのです。
最初から専門家に依頼をしておけば、このような場面で確実に正確な判断をしてもらえます。自分では悩んでしまうようなことがあっても、専門家の目線からスムーズかつ確実に助言がもらえるわけです。
このような状況を作れば、自分自身は会社設立に詳しくなくとも手続きなどで失敗する可能性を大きく下げられます。専門家の目線から助言をもらい、会社設立でほぼ失敗しなくなる点で専門家に依頼するべきなのです。
おすすめ理由3:会社設立後のアフターサポートを受けられる
契約内容にもよりますが、会社設立を依頼するとアフターケアを受けられる場合があります。自分で会社設立をすると税理士などを別途探し出す必要がありますが、会社設立を依頼するとそのような手間がなくなります。
会社は設立して終わりというものではありません。会社設立してからがスタートです。自分で事業に取り組み様々な事柄にチャレンジしなければなりません。他の事に取り組む過程では、専門家の意見が必要となるケースが多々あります。
そのような自分で解決するのが難しい事柄に出会うのが会社経営です。いざという時に備えて、専門家に会社設立を依頼してそのままアフターサポートも受けられるようにしておきましょう。
まとめ
自分で会社設立をするのは不可能ではありません。時間はかかりますが必要書類などを用意して、自分で会社設立をするのは可能です。
とはいえ、自分で会社設立をするのは難易度が高く負担が大きいのも事実です。そのため、可能な限り会社設立は自分でやるのではなく専門家に依頼するべきです。ご説明したとおり専門家に依頼するからこそのメリットがあります。
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