会社設立代行を行政書士がするのは違法?その真相を解明します!

会社設立代行を行政書士にが依頼するのは違法といわれることがありますが、実際のところどうなのでしょうか?
また、なぜそのようにいわれているのでしょうか?
この記事では、これらの疑問や、行政書士と会社設立に関するさまざまな情報をまとめています。

会社設立の代行費用0円、個人事業主とのメリットデメリット流れと手順

会社設立代行を行政書士がするのは違法?

結論からいうと、会社設立代行を行政書士がするのは違法ではありません。
ではなぜ行政書士が会社設立代行をするのが違法だという誤った情報が流れているのかというと、登記手続きは司法書士の独占業務だからです。
そのため、登記手続きを行政書士が代行することは、確かに違法です。

しかし、登記手続き以外の会社設立手続であれば、行政書士も代行できます。
もし行政書士に会社設立代行を依頼する場合は、登記手続きはご自身で行うか、司法書士に別途外注するかになります。
したがって、会社設立代行を行政書士がするのは違法ではありません。

会社設立に行政書士の力は必要?

会社設立には、行政書士の力は必ずしも必要になるわけではありません。
なぜなら、会社設立は司法書士や税理士にも代行依頼をできるからです。

しかし、許認可の必要な事業を立ち上げる場合は別です。
許認可申請は行政書士にしか代行できないからです。
そのため会社設立の際、立ち上げる事業によっては行政書士の力が必要になります。

会社設立の代行費用0円、個人事業主とのメリットデメリット流れと手順

行政書士に会社設立代行依頼をするメリット

行政書士に会社設立代行依頼をするメリットは、以下の通りです。

  • 定款作成だけを依頼して費用を抑えることもできる
  • 許認可申請手続きを代行してくれる
  • 顧問契約が必須でない

では、それぞれについて解説します。

定款作成だけを依頼して費用を抑えることもできる

通常会社設立代行を依頼する際は作業の最初から最後まで代行してもらいますが、行政書士の場合定款作成だけを依頼し、他の作業はご自身で行うことができます。
そうすることで、会社設立にかかる費用を節約できます。

許認可申請手続きを代行してくれる

もし許認可申請が必要な事業を始める場合は、行政書士の力を借りましょう。
許認可申請の代行ができるのは行政書士のみです。
許認可申請も専門的な知識が必要であるため、行政書士に任せた方が安心です。

顧問契約が必須でない

会社設立を代行してくれる専門家によっては、会社設立後の顧問契約が必須であるケースがあります。
もし顧問契約を前提としているのであれば問題ありませんが、そうでないのであればコストがかかることがネックになります。
その点、行政書士は顧問契約が必須でないため、顧問契約をするかどうか自由に決めたい場合は安心です。

会社設立の代行費用0円、個人事業主とのメリットデメリット流れと手順

行政書士に会社設立代行依頼をするデメリット

行政書士に会社設立代行依頼をするデメリットは、以下の通りです。

  • 許認可申請代行ができること以外特に強みがない
  • 司法書士と連携していない行政書士に依頼すると面倒
  • 税務関係の相談ができない

では、それぞれについて解説します。

許認可申請代行ができること以外特に強みがない

行政書士の強みは、許認可申請代行ができることです。
しかし、司法書士のように登記手続きはできませんし、税理士のように税務関係の手続もできません。
よって、許認可申請代行ができること以外特に強みがないため、許認可申請の必要な事業を始める場合以外は積極的に行政書士に会社設立代行を依頼する必要はないかもしれません。

司法書士と連携していない行政書士に依頼すると面倒

行政書士は登記手続きができません。
そのため、行政書士に会社設立代行を依頼する場合、登記手続きはご自身で行うか、司法書士に依頼することになります。
司法書士に依頼する際、行政書士と連携していれば依頼が楽ですが、そうでない場合ご自身で司法書士を探さなければならないため面倒です。

税務関係の相談ができない

行政書士は、税務関係の相談ができません。
なぜなら、税務関係の相談は税理士の独占業務だからです。
そのため、節税対策などの相談ができないのはマイナスです。

会社設立の代行費用0円、個人事業主とのメリットデメリット流れと手順

会社設立代行依頼をする際の行政書士の選び方のポイント

会社設立代行依頼をする際の行政書士の選び方のポイントは、以下の通りです。

  • 費用だけを判断基準にしない
  • 専門分野を調べる
  • 会員証の登録番号を確認する

では、それぞれについて解説します。

費用だけを判断基準にしない

確かに費用は行政書士を選ぶうえで重要な要素ですが、それだけを根拠に選んではいけません。
なぜなら、費用が安くても、質が悪いケースがあるからです。
会社設立は非常に重要な手続きであるため、質の高い行政書士に依頼しましょう。

専門分野を調べる

行政書士には、さまざまな異なる専門分野があります。
そのため、全ての行政書士が会社設立を得意としているわけではありません。
したがって、行政書士の専門分野を調べ、会社設立を得意としている行政書士に会社設立代行を依頼することが大切です。

会員証の登録番号を確認する

行政書士は、必ず登録番号が付された会員証を所持しています。
なぜその登録番号を確認するのかというと、行政書士としての経験年数がわかるからです。
例えば、登録番号の上2桁が95だった場合、その行政書士が登録されたのは1995年ということになります。
よって、登録番号の上2桁を見て、行政書士としての経験が豊富かどうか確認しましょう。

会社設立の代行費用0円、個人事業主とのメリットデメリット流れと手順

行政書士に会社設立代行依頼をする際の流れ

行政書士に会社設立代行を依頼した場合の流れは、以下の通りです。

  • 会社概要・基本事項の決定
  • 書類の確認・押印をして登記費用を預ける
  • 定款の作成をする
  • 公証役場で定款認証手続をする(株式会社のみ)
  • 資本金を払い込む
  • 登記書類を作成する
  • 法務局で登記申請をする
  • 会社設立登記完了

では、それぞれについて解説します。

会社概要・基本事項の決定

まずは、会社概要と基本事項(事業目的・内容を含む会社の概要、会社の商号、法人印鑑の作成、役員報酬額、資本金の額)を決めます。
それを元に行政書士が書類を作成します。

書類の確認・押印をする

書類作成をしてもらったら、確認の上で押印をします。
会社の印鑑は複数ありややこしいですが、その点も行政書士がサポートしてくれるので安心です。

定款の作成をする

定款は、基本事項をヒアリングされ、行政書士が作成します。
定款は自分で作成することも可能ですが、1つでも記載事項に漏れがあると無効となってしまうため、行政書士に任せた方が確実です。
定款の記載事項は、以下の通りです。

  • 事業目的
  • 商号
  • 本社所在地
  • 設立に際して出資される財産の価額(金額)
  • 発起人の氏名・名称および住所
  • 発行可能株式数

公証役場で定款認証手続をする(株式会社のみ)

定款の作成が完了したら、株式会社のみ公証役場で定款認証手続きをする必要があります。
こちらも行政書士に丸投げで大丈夫です。

ちなみに、印紙代のいらない電子定款は自分でできるかどうかですが、環境を整えれば可能です。
ただし、環境を整えるのに数万円かかってしまうため、結局のところ行政書士に代行してもらった方がお得です。

資本金を払い込む

定款認証手続きを行政書士に任せている間に、資本金の払込を済ませましょう。
資本金は、自分名義の口座に自分名義で振り込まなければなりません。
資本金の振り込みができたら、以下の3点のコピーを取りましょう。

  • 通帳の表紙
  • 通帳の表紙の裏面
  • 払込みの記載のあるページ

登記書類を作成する

資本金の払込が終わったら、登記書類の作成です。
こちらは行政書士では代行できませんので、司法書士に外注するか自力で行うことになります。

法務局で登記申請をする

登記書類が完成したら、法務局で登記申請をします。
こちらも行政書士は代行できませんので、ご自身で行くか、司法書士に別途代行依頼することになります。

会社設立登記完了

登記申請が完了したら、2週間ほど待ちます。
もし登記書類に不備がある場合は法務局から連絡がありますが、不備がなかった場合は特に連絡はきません。
そのため、2週間経ったらこちらから法務局に登記が完了したか確認しましょう。

会社設立の代行費用0円、個人事業主とのメリットデメリット流れと手順

行政書士に会社設立代行を依頼する際の委任状について

行政書士に会社設立代行を依頼する際は、委任状が必要です。
委任状には、どのような権限を付与するか明確に記載する必要があります。
また、委任状の効力期間は作成から3カ月であるため、期間を過ぎてしまわないよう気をつけましょう。

委任状の用紙には特に定めはありませんが、基本的に会社設立に関する書類はA4サイズで作成するため、委任状もA4サイズで作成すると良いでしょう。
委任状に押印する印鑑はシャチハタは不可で、場合によっては実印が必要です。
委任状に権限を記載しない「白紙委任状」の作成も可能ですが、悪用される危険性があるため、おすすめはしません。

8.まとめ:行政書士が会社設立代行をすることは違法ではありません

行政書士が会社設立代行をすることが違法だというのは、誤解です。
むしろ行政書士に会社設立代行を依頼することで、さまざまなメリットがあります。
そのため、遠慮せずに行政書士に会社設立代行を依頼してください。

会社設立の代行費用0円、個人事業主とのメリットデメリット流れと手順
会社設立代行を行政書士がするのは違法?その真相を解明します!
最新情報をチェックしよう!